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なおなおのクトゥルフ神話TRPG

クトゥルフ神話TRPGを中心として、ゲーム関連の話題を扱っていきます。



ミステリー・マネージメント

ミステリーっていうのはマネージメントなんじゃないかなと

自分がシナリオとか小説とか書くときはミステリー風にすることが多いのですが、マネージメント的な要素は大きいような気がします。

もちろん、キーパーとしてシナリオを回すのであればプレイヤー、小説を書くのであれば読者に対してのマネージメント、いわゆるヒューマンマネージメントは必要になってきます。

もちろん、キーパー対プレイヤーであれば、お互い知っている相手であるため、直接調整を入れることは可能ですが、小説の場合にはそうはいきません。もちろん回避策として、解説本的な補助資料を提供して、読む選択肢を与えることで、差を埋めることは可能ですが。

といったことを考えるきっかけとなったのが、最近話題になっているこちらの記事です。

これって、上司と部下という関係ではありますが、同じようなことがキーパーとプレイヤーと考えても成り立つんじゃないかなと思います。

というのも、目的は同じ(エンディング)であるものの、役割は違う(課題を与えるものと解決するもの)わけで、立場としても一緒に感じます。上司は部下に対してマネージメントをするわけですが、これと同じことがTRPGセッションや小説執筆などにも展開できる考え方だなと。

TRPGも納期はあります

と言っても、過去のセッション予定通りに終わったことは全くないわけですけどね。(笑)

ですが、やはり延々袋小路にプレイヤーを押し込むわけにはいかないですし、伸びたとしても一定の範囲内で終わらせたいというのはあるわけです。なので、伸びてしまってはいますが、想定範囲内に抑えるようにして、それから漏れない限りは、なるべくプレイヤーの方に悩んでもらう。それを超えそうなら、わかりやすいヒントを少しずつ出していくと言った形に持って行くようにしていますね。

そういったバランスを取るのがTRPGセッションや小説でのマネージメントに当たるのかなと思います。

特に、ミステリー物の場合は、情報マネージメントになります。もちろん、最初から答えはある程度用意していますが、NPC全員が正解を知っているわけではないのが通例です。もちろん、単に知らないと言ったものから、間違って記憶している場合などもあります。

前に読んだ「姑獲鳥の夏」なんかは、NPCの認識錯誤を利用して謎を演出するようなお話になっていますが、それに近い感じです。もちろん、認識錯誤しているNPCの話は事実とは食い違っていますが、当人にとって真実ではあるため、「心理学」などで成功しても、もちろん嘘はついていないという結果になります。

私の作るシナリオにおいて、序盤の心理学封じの一つですが、ミステリーとしては基本的なテクニックかなという気がします。もっとも、クトゥルフがメインなので、認識錯誤が心理的なものでなく、魔術的なものの可能性があることは純粋なミステリーとは違う部分かもしれません。

前にセッションを行った「血塗れの宴」では、裏で動いていた「チャウグナー・フォーン」が作り出した幻想に囚われていた人たちであるという形にしていました。その幻想に囚われていたことにより、それに不都合な記憶は本人たちにおいては真実ではなくなっていたわけです。もっとも、実際に「チャウグナー・フォーン」にそこまでの能力はありませんが、このシナリオ上では拡大解釈しています。

もう一つ、このシナリオでは嘘を嘘で重ねています。これもミステリー上のテクニックではありますが、嘘だとわかった事が嘘だったという風にすることですね。このシナリオではNPCが恐ろしい勢いで殺されまくりますが、そもそも彼らが「殺される」事自体がおかしいという結論になっています。また、このシナリオは真犯人が実は被害者であるという構造になっていて、この点も嘘に嘘を重ねるパターンです。

この方法を使うことで、嘘だとはっきりわかったとしても、それが事実であると断言できないという形を作り出すことができます。

もっとも、今回のシナリオのように(前回も大概でしたが)伏線を色々と複雑に重ねていると、よほど鋭いプレイヤーでない限り、混乱する可能性が高いです。もっとも、ある程度プレイヤー側で悩んでもらうというのは、シナリオの趣旨でもあるので、この状況は大いに結構な展開ではありますが、複雑すぎて、プレイヤーによっては退屈に感じる可能性もあるのかなと。

と言っても鋭いプレイヤーは恐ろしい(キーパーとしては)

ある意味、悩んでしまうプレイヤーについては、情報を出すという救済策が用意できるので、ある程度の緊張感のようなものを維持できればいいのかなと思いますが、逆にネタとしてみたことのある「毒入りスープ」のシナリオを5分でクリアした猛者のような方は、シナリオ作るときに一番考慮に入れます。まあ、滅多にいないでしょうけど。

逆に言えば、ノーヒントクリアのレベルは上記のプレイヤーを想定しているので、普通の人ではまず無理なレベルに設定しています。もっとも、そのレベルで破綻なくシナリオを作るのは結構難しい物であったりするのですが・・・。

結果として、過去に行ったセッションの事例だと、普通からちょっと鋭いプレイヤーが多い感じです。脅威レベルのプレイヤーがいないことはありがたいことなのかもしれませんね。(笑)

自分がシナリオに組み込むトリック

先ほど二つほど挙げましたが、それも含めて、いくつかシナリオに含めるトリックというのがあります。名前は適当です。

・事実誤認(NPCは事実でないことが真実だと思っている)

・多重反転事象(嘘だと判明したことが嘘だった、二重スパイなんていうのも)

・デコイ/トロイの木馬(本命以外に注目を集めるようにしたり、本命の注目を逸らしたり)

・シークレットライン(隠れた共通点が実はあった)

・入れ替わり/乗っ取り(旧知の人物が実は別人/別人格)

といったものです。

自分がシナリオを作るときは、この辺りの幾つかを軸にして組み立てることが多いです。

もし、シナリオを作る際に悩んでいるのであれば、参考にしてみてください。