なおなおのクトゥルフ神話TRPG

クトゥルフ神話TRPGを中心として、ゲーム関連の話題を扱っていきます。


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【第21、22回】短編小説の集い自己振り返り

2回分の自作品の振り返りになります。

いつも参加しております。こちらの企画の自作品の振り返りになります。

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まずはこちらの作品になります。時計がテーマということで、時間のループをテーマにしたものを書いてみようと思って書いてみました。

ただ、単純にループしているという形ではなく、日付は進んでいるけれども、対象の日付が1日ずつ後ろ倒しになっている、という状況を描いてみようとしました。

時間というのは絶対的なものではなく、何か基準があって、それに対しての相対であることを表現するために、あえて基準そのものが動くような形にしました。

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ただ、この表現は描写にも苦労した分、かなりわかりにくくなってしまったように感じます。「明日がこない」というと「昨日に戻った」のではなく「明日の予定は実は明後日だった」を繰り返すという状況になっているため、ますますごちゃごちゃした感じになってしまったのかなと思います。

シンプルに行くのであれば、やはり単純なループものの方が読みやすかったかなぁと、何より、今回の手法は日付自体は進んでいるため、必ずどこかに終わりがあるということです。だからこそ、主人公も諦めずに練習していたというところもあります。

 

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こちらは「海」ということで、海の無くなった世界のお話にしました。目が見えないというハンデによって、逆に世界でただ一人海を見ることができた少女のお話です。

主人公がそう言ったハンデを背負っていることもあり、どうやって表現するかにはかなり悩みました。

ちなみに、一人称にしているのは、三人称にしてしまうと、情景描写でネタバレせざるを得ないからというところがありました。

世界は近未来IFの世界です。いわゆる恐怖の大王が降ってきた後の世界になっています。クトゥルフを知っている方であれば想像がつくかもしれませんが、巨大な火の玉が降ってきたという設定になっています。それにより地上の海は尽く干上がってしまっています。

もちろん、地表は炎に包まれていますので、生き残っている人は地下に潜っているのですが。

もちろん、地上の海が干上がったので、代わりに地下にも海(塩湖のようなものですが)ができているのですが、かつての海を知っている人にとって、地下にできたそれは海とは言えないものでした。

しかし、水は塩水ですし、波も満ち引きもある、砂浜や潮風すらも感じることはできる、まさしく海そのものです。唯一、地下にあって、太陽や青空を見ることはできませんが。

だからこそ、視覚を失った少女には、そこが確かに海であると感じ取ることができたわけです。もちろん、彼女を導いた男性も海より来た人ならざるものではあり、だからこそ、彼もそこが海であることを知っていたのです。

と、そこまでは描くには良かったのですが、最後の締めの部分はどうするか非常に悩みました。そのため、あえて、この部分はボカしていますが、実は海はすぐ近くにあって、多くの人が目にしているのですが、多くの人は、それが海だと認識できていないだけというのが最初のイメージです。あるいは、隠し扉があって、その先に海があるとしてもいいかもしれません。