月をまたいでしまいましたが
先月の第23回の短評を書いて行きたいと思います。第24回の分は今月かけるかな?なんて思っていますが、もしかしたら作品を優先するかもしれません。
少し前は、作品数がせいぜい4、5作品程度だったこともあり、短評もそれなりに読み込んで書けていましたが、今月は自分の作品除いて8個もあり読み込みが弱くなってしまうかもしれません。
短評とは言え、それなりに色々と(自分の成長も考えて)書きたいというのと、なるべく公平に書きたいというのがあるので。
虫と数学理論をテーマにした作品のようです。文章自体は流れるような感じで読みやすいものの、内容は難解?というよりは意味が分からない部分が多かったです。
ただ、逆に意味不明な感じが、流れるような文章とマッチして、スルスルと読めるのは非常に面白いと感じました。
そういう意味では、小説というよりも戯曲とか、童謡に近い感じな気がします。マザーグースのような。
そのリズム感は文章の中にあった誤字と思われるところを何回か読み飛ばしてしまうほどでした。
現代風の戦国武将のお話しでした。それぞれの武将のモチーフについて、現代風にアレンジしており、面白いと感じました。
とはいえ、途中から、テーマである虫の要素が皆無だったので、まさか、あんなところで出してくるとは、という意外感から面白いと感じました。
何より、私はあまり知識がなかったせいもあり、アレのモチーフはずっと月だと思っていたため、画像を見て納得した感覚が強かったです。
最初に出てくるうるさい虫、だけど、これが後に大事な伏線になっているというのは意外でした。
自分も文章を書くときに伏線をいくつか仕込んだりするのですが、こういう形でさりげなく、しかも効果的に入れられるか?と考えてしまうと、難しいなと感じます。
それくらい、途中からの急展開は意外性の連続で、こういった話の組み立て方は非常に参考になるように思います。
何より凄いと感じたのは、状況を二転させただけでなく、ウィットに富んだ表現できれいに終わらせたところにあるのかなと感じます。
ここ最近の悩みでもありますが、なかなかきれいに話を終わらせられないので、こういった所は積極的に取り入れていきたいなと感じました。
BUG=虫ということで掛けてきたのかとタイトルで判断していましたが、いきなりのカマキリの話から最後のオチまで虫の話というのは、かなり意外性がありました。
記憶の集積と再現が意識になるというのは、SFでなくてもよく言われる話ではありますが、その意識にすらも、システムに取り込まれると思うように動かせないという状況は、現代社会に照らし合わせてみても、他人事とは思えない話だなと感じました。
自分の考えが作られた物である可能性を示唆しているという意味では非常に興味深いテーマだなと感じました。