インド占星術のチャート読み方として、まずはラーシチャートを徹底的に読み込むのが重要です。
これにはいくつか理由がありまして、
- 分割図の分割の度合いが上がるほど、生まれた時間の精度が必要になる。
- ある程度の内容であれば、ラーシチャートで十分に読み解くことができる。
- 異なる結果が出ている場合、ラーシチャートの方を優先する方が(体感的に)正しい結果が出ている。
といったものがあります。
そのため、最初の方ではラーシチャートだけを見ていきます。
他のチャートの読み方も原則としては同じ流れになりますので、ここから見ていきます。
第1回目は、ラーシチャートのラグナ、ラグナロード、月、月の支配星の星座を見ていきたいと思います。
説明のために、私のラーシチャートを使ってみます。
若干テキストはインド占星術とは異なっておりますが、理屈は同じなので、こちらを使って見ていきたいと思います。
一般的に使われている占星術(西洋占星術)の星座は太陽星座となります。
例えば、私は8月16日生まれですので、太陽星座は獅子座となります。
インド占星術では太陽星座はあまり重要ではなく、主には上昇点(アセンダント)と月が重要になります。
上昇点はインド占星術ではハウスの起点となるため、ラグナと呼ばれます。
もし、月を起点にハウスを決める場合は月ラグナ(チャンドララグナ)となります。
何もつけないラグナは上昇点のことを指していると考えていただいてOKです。
それでは、タイトルにあるように、ラグナと月、それぞれの支配星の星座についてみていきます。
私のチャートではラグナの星座が山羊座、月の星座が獅子座となっております。
また、ラグナが土星支配、月が太陽支配となっております。
偶然にも、私の場合はそれぞれの支配星が蟹座となっております。
今度は、それらの意味を調べていきます。
◇山羊座
可動星座で地属性になります。
可動星座は活動的・野心的な傾向があります。
地属性は現実的で堅実な傾向があります。
◇獅子座
固着星座で火属性になります。
固着星座は慎重で頑固な傾向があります。
火属性は活動的で攻撃的な傾向があります。
◇蟹座
可動星座で水属性になります。
水属性は内向的で感情的な傾向があります。
星座の種類と属性で似たようなことが書かれているので、どう違うのとか思いますが、考え方として、種類は行動に移すまでの性質、属性は行動に移してからの性質と考えるとわかりやすいかと思います。
例えば獅子座は固着星座なので、なかなか行動に移さない、しかし、一度行動を始めると激しいという感じです。
実際のライオンも狩りの時は俊敏ですけれども、それ以外の時はあまり動かないので、イメージとしても近いかなと思います。
種類で言えば、可動星座は行動に移すまでは比較的早く積極的、固着星座は行動に移すまでが遅く、消極的、あるいは行動自体しないこともあります。変通星座は気まぐれで気が向いたら動くという感じです。
属性に関しては、火に関しては積極的、自分からぐいぐい進めるタイプ。地に関しては堅実的、自分でコツコツと進めるタイプ。風については、周囲を巻き込んでどんどん進めるタイプ。水については周囲の様子を伺いながら着実に進めていくタイプと考えるとイメージがしやすいかもしれません。
これらを踏まえて、私の場合はどうかというと、本心は獅子座なので、動くまでは積極的ではありませんが、動くと自分のペースでどんどん進めていきます。
それが周囲にどう映るかと言うと、山羊座なので決断が素早いが、堅実にコツコツやっていくように見えるのだと思われます。
その根底にあるのはいずれも蟹座なので、色々とやってみたいという気持ちはあるけれども、周囲の雰囲気を見て少しずつ進めていく、という感じです。
周りを伺った結果、実際に行動を始めるまでは消極的な姿勢になってしまう。
といったところでしょうか。
ちなみに、インド占星術の先生方の間では、こういった診断をするのはチャートの解釈が固定化されてしまい好ましくないと言われているようですが、自分を作る一つの要素(傾向)としてみる分にはとっかかりとして良いかなと思います。