なおなおのクトゥルフ神話TRPG

クトゥルフ神話TRPGを中心として、ゲーム関連の話題を扱っていきます。



【第16回】短編小説の集い 投稿作品短評

今回は3作品のようです。

毎度投稿させていただいているこちらの企画ですが、今回は全部で3作品になりました。やはり年末年始ということもあって、忙しいからか作品数は少な目となっています。自分のを除けば2作品です。自分の作品の総括は別記事として起こす予定ですので、今回の短評は2作品について行わせていただきます。

短評を書くということで考えた場合、このくらいの作品数の方が楽と言えば楽ですし、凝った短評を書きやすいというのはあります。ですが、少し寂しい感じもしますので、もう1,2作品増えるといいなと思っています。

さて、余談が過ぎましたので、さっそく短評に入りたいと思います。

学校という居場所を失った代わりに、周囲の計らいにより「先生」の塾という新しい居場所を得るというお話。学校の教師の体面を気にするところや、形式にばかりこだわる旧態依然の様子が具体的な形で書かれていて、主人公の視点から、失った居場所が如何に劣悪か、新しい居場所が如何に快適かというところをうまく対比させて描いている部分はなるほどと感心させられます。

ただ、回想などの話の流れの切れる部分も、そのまま続いて書いているため、場面の切り替わりが若干分かりにくいかなと思います。おそらく、この小説自体が一人称視点によるものというのも大きいかとは思います。たいてい、人が回想する場合、現在における周囲の状況などとは切り離されるわけであり、やはり、その前後には思い出の中に入り込むような描写が欲しいかもしれません。

あとは、個人的なものだとは思いますが、回想の描写をもう少しシンプルにして、現在の描写をもう少し細かくした方が良いかなと思いました。

あえて、今回は具体的に気になった点を2つほど挙げてみます。

  • 教職を取ることに主人公が同意しかねたこと。後の方に読み進めればわかりますが、この時点では「先生」という存在しか出てきておらず、暗黙的に学校の醜態=「先生」の醜態に取れてしまう。これによって、主人公の立場と読者の立場にズレが生じて、違和感を感じる原因となるのかなと。
  • 最後の、塾に通うようになって成績が伸びたというのは、現在に至るまでの回想の一つだと思われますので、回想から現在に戻る前に書いた方が良いような気がします。

といった部分になります。この辺は私自身の読解力の影響もあるかと思いますが、個人的にということで、自分ならこうする(と言っても、自分で書いている場合は気づかない可能性も高いですが)という程度かなと。

悪行も善行も巡りめぐってくるというたとえを、年末調整という形で表現したお話です。テーマがシンプルでわかりやすいという部分も手伝って、比較的読みやすい作品かなと思います。

読みやすいと思った理由を自分なりに分析すると

  • 三人称視点で描かれている
  • どのキャラクターも性格がはっきりしていて、会話だけでつないでも 誰の会話かわかりやすい。
  • 会話ごとに改行が入っていて読みやすい。

特に2番目と3番目は私の小説の改善点でもあるので、とても参考になります。

自分の小説だと、だれが言ったかというのを、はっきりと認識させるために、その事実を都度書いていましたが、会話の文面でどちらかわかる場合は、入れない方が良いのかもと感じました。

もう一つの改行ですが、最初の頃は改行を入れすぎて読みにくくさせてしまっていたのを反省して、改行は少な目にしていましたが、会話の部分は改行を入れたほうが、断然読みやすいので、この点も取り入れていければなと思います。

ほとんどが自分の反省点になってしまいましたので、本題に戻りまして、何といっても、最後の締めが自分は被害者だけど加害者でもあったということを主人公が認識して、一つ成長した話に持っていったのは、なかなかうまい展開だなと感じました。